いまマスクをする意味を考える、ステルス・スプレッダーになってしまった時のために。

 


いまは「いま、そこにある危機」

私の好きな作家のひとりに、トム・クランシーがいます。
代表作は「レッドオクトーバーを追え」。
ショーン・コネリー主演で映画化されたので、ご存知の方も多いはずです。

氏の作品は、その後「愛国者のゲーム」「クレムリンの枢機卿」と続き、どれもワクワクしながら読み続けました。

特徴的だったのは、作品のタイトルが魅力的だったこと。

特に「いま、そこにある危機」「恐怖の総和」はお気に入りで、いまも仕事で時々口にしています。

2020年2月現在、中国・武漢市から発生した新型コロナウイルスは「いま、そこにある危機」であり、全世界が「恐怖の総和」に陥りつつあります。


■予防策あれこれ

予防策あれこれ 予防策として注目を浴びているのがマスクです。

感染予防のため、従来からマスクを常用している日本のみならず、これまであまり利用されていなかった中国や欧米諸国も使い始めており、私のまわりでも、購入が容易ではない状態になっています。

しかし私は、この状況に違和感を感じます。

なぜなら、マスクは「他人に感染させないため」には有効ですが、「他人から感染しないため」にはそれほど効果がないとされてきたからです。

つまりマスクをしていても、隙間があればウイルスが入り込んできてしまい、効果が限定され、十分な予防になりません。
逆にマスクをしていれば、自分がするくしゃみや咳の飛沫を防ぐことができ、予防に役立つというのです。

もしマスクで他人からの感染を完全に予防するのであれば、医療従事者が使用するN95 仕様のものが必要となります。

ちなみに予防の第一は「手洗い」であり、次に「うがい」、そしてその後に「マスク」が有効とされています。

これはノロウイルスでの例示ですが、一般に手洗い無しでは手に約1,000,000個のウイルスが付着しているとされています。

これを流水で15秒の手洗いをすると、ウイルス残存数は約10,000個(残存率1%)に減り、ハンドソープで10秒もみ洗いの後、15秒の流水すすぎを2回繰り返すと、ウイルスは約数個しか残りません。残存率は約0.0001%になります。

また子供の頃、外から帰ると必ず「うがい」をすることが、風邪予防の鉄則でした。 しかし今では「うかい」の効果は、20分しか持たないとのことです。

それよりもこまめに水分を取り、喉に付着したウイルスを胃に飲み込み、胃酸で殺したほうが効果的であるとされています。

ですので、いまマスクが手元になくても、慌てることはありません。

食事前には必ず手を入念に洗うようにこころがけ、不用意に目や鼻を手で触れないようにすれば、十分に予防できます。

もし手洗いができなければ、成分が75%以上のアルコールによる消毒が有効です。


■ステルス・スプレッダー

ところで、なぜこんなにも新型コロナウイルスで大騒ぎするのでしょうか。
現時点では致死率が、そんなに高いものであるとは思えません。

その本質は「突然変異」にあると、私は見ています。

今回のケースでも突然変異の兆候がありました。
感染しても発症せず、しかしウイルスをばら撒いてしまう無症状感染者の存在です。

私はこれを勝手に「ステルス・スプレッダー」と呼んでいます。

日本政府・チャーター機第1便の帰国者206名にうち、このステルス・スプレッダーは2名いて、その比率は1%でした。
専門家は、この比率の高さに驚いています。

例えば武漢市の人口は約1,100万人ですから、仮にこの比率を当てはめれば、約11万人のステルス・スプレッダーが存在する可能性が出てきます。

これは非常にやっかいな問題です。

罹患しても自覚症状が無く、検査をしなければウイルスの存在が確認できません。
罹患者は、自分でも分からないままウイルスをまき散らします。
近い将来、私自身がステルス・スプレッダーになる可能性があります。

ステルス・スプレッダーは、感染経路が全く分からず、有効な防疫手段が打てません。唯一の手段が「封じ込め」となるのでしょう。

果たして他に有効な予防策があるでしょうか?
そこでハタっと頭に浮かんできたのが「マスク」です。

マスクは「他人にウイルスを感染させないため」には有効です。
マスクをしていれば、くしゃみや咳をしても、ウイルスを飛沫で拡散してしまうことを抑えることができます。

いま誰しも「他人から感染しないため」にマスクをしています。

しかし、いつの間にか自分がステルス・スプレッダーになってしまった時、マスクが「他人にウイルスを感染させないため」の有効な予防策に転化するのです。


■いま私にできること

日本は、新型コロナウイルスによって「いま、そこにある危機」の状態ですが、もし「恐怖の総和」に陥るとしても、それはまだ少し先であるような気がします。

その頃には、マスクや消毒用アルコールも入手しやすくなるかもしれません。
その時には、必ずマスクを着用し、自分がステルス・スプレッダーになってしまった時に備えましょう。

私は必ずそうします。
自分のためにも、そして産まれてきたばかりの孫のためにも。

2020年2月1日

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